米・ラスベガスで開幕したCESに合わせ、ソニーの代表執行役社長兼CEOの平井一夫氏が、基調講演を行った。
基調講演を行ったソニーの平井氏
 基調講演は、平井氏が過去にソニーの製品で感動した経験から始まり、1979年に発売された「Walkman」や、1980年のコンパクトディスク、1994年のPlayStationといった歴史を振り返っていった。また、ベータマックスなど、あえて失敗した製品も取り上げ、「失敗もあったが、トライするには理由がある」と語った。
ソニーの過去の製品を振り返りつつ、感動を与える重要性を語る平井氏
 その上で、平井氏がソニーの提供する価値として掲げたキーワードが「感動」だ。「お客様が望んでいるのは機能だけではなく、情緒的な価値につながるもの。日本の文化では、それを感動と呼ぶ」として、こうした製品を作っていくことがソニーの使命であるとした。
 モバイルに関連するトピックとしては、平井氏から講演をバトンタッチしたソニーのソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)社長、アンドリュー・ハウス氏が、「PlayStation Now」を発表した。PlayStation Nowは、ソニー・コンピュータエンタテインメントが買収したガイカイの技術を用いたクラウドゲームのプラットフォームで、ハウス氏からは、スマートフォンやタブレットからもアクセスできることが語られた。ハウス氏は「ストリーミングでハイデフィニション(高精細)なゲームを提供する。遅延も少なく、いつでもどこでも体験していただくことができる」とPlayStation Nowのコンセプトを語った。
アンドリュー・ハウス氏は「PlayStation Now」を発表した
 ハウス氏がスマートフォンやタブレットと述べていたように、PlayStation Nowにアクセスできるデバイスは、Xperiaシリーズに限定されることはないようだ。
スマートフォンやタブレットはもちろん、テレビなどからもクラウド上のストリーミングゲームにアクセスできる。北米での開始は夏を予定する
 このほか、基調講演では「ソニーの知見を集約した、ソニーにしか送り出すことができないベストなモバイルのデバイス」(平井氏)として、Xperia Z1が紹介された。こうした端末も、平井氏の語る「感動」を与えるための製品の1つとなる。平井氏は「ソフトウェアを統合し、コンテンツを統合し、すばらしい経験を与えられるものを作っていきたい。ソニーは常に感動を与えるものを作っていく。私たちは“WOW”の力を信じている」と語り、基調講演を締めくくった。
石野 純也

関連リンク ソニーhttp://www.sony.co.jp/

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投稿者 Genmaiblog

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