auの2018年夏モデルとして、ソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia XZ2 Premium SOV38」が登場する。Xperiaシリーズのなかで“Premium”を冠するモデルがauのラインアップに加わるのは今回が初めて。8月中旬に発売される。
カラーとモノクロのデュアルカメラ
 「Xperia XZ2 Premium」は、Xperiaシリーズで初めて2つのカメラ(デュアルカメラ)構成の「Motion Eye Dual」を採用するモデル。約1220万画素で1/2.3型のモノクロCMOSセンサーと、約1920万画素で1/2.3型のカラーCMOSセンサーを搭載。2つのカメラのうち、カラーセンサーでは色情報を、モノクロセンサーでは輝度情報をそれぞれ取得し、高感度撮影機能が強化されている。
 静止画では最高感度ISO51200で、動画では最高感度ISO12800で撮影でき、夜間や照明のない屋内など、肉眼でも見えにくいような暗所の撮影が可能で、暗所でのノイズが抑えられている。今回のデュアルカメラのためにソニーが開発した画像処理プロセッサー「AUBE」が2つのセンサーからの画像を融合処理する。特に動画撮影時には、モノクロとカラーの2つのセンサーで捉えた映像をリアルタイムに合成し、水辺で夜景を撮る場合でも、水面のさざ波や、建物の窓、木々の葉など、ディテールを残して記録できる。「AUBE」は従来の「BIONZ」の代わりに搭載されている。
 Xperia XZ2 Premiumは発売が8月と遅めということもあり、高感度撮影のソフトウェアは開発中で、展示実機には最終盤のソフトウェアが搭載されていなかった。発売時には上記の高感度撮影に対応しているが、さらに発売後のアップデートで、背景をぼかすボケ撮影や、モノクロ撮影にも対応する予定。
 レーザーオートフォーカスやRGBC-IRセンサーを採用する。レンズはいずれもソニーのハイエンド向けレンズブランド「Gレンズ」の名前を冠しており、モノクロ側はF値1.6、カラー側がF値1.8となっている。右側面の下端側にはカメラ操作専用のボタンが搭載されていて、これは静止画撮影時、半押しフォーカスも可能なシャッターボタンとして機能する。
 動画では4K HDRで撮影できる。動画撮影時のフレームレートは、通常では30/60fps、4K HDRでは24fpsになる。この4K HDR撮影機能に関しては、同時発表の「Xperia XZ2」も同様に対応している。4K HDRの動画撮影機能は、現在市場にあるビデオカメラやレンズ交換カメラでも一部の上位モデルや業務向けモデルしか搭載しない機能。レンズ性能は大型カメラに及ばないが、Xperia XZ2シリーズはもっとも安価かつ手軽に4K HDR撮影が可能なデバイスとなっている。
 インカメラは13メガピクセルカメラ。3Dデータを作成できる3Dクリエイター機能は今回、インカメラが利用できる。自分1人で自分の3Dデータを作成でき、たとえば写真のようにFacebookへ投稿できる。Facebook上では、Xperiaユーザー以外でも、3Dデータをそのまま鑑賞できる。
 メインカメラにはメモリ積層型のセンサを搭載していて、従来モデル同様に960fpsまでのスローモーション撮影に対応。しかし従来モデルはHD解像度までだったが、Xperia XZ2 PremiumとXperia XZ2はフルHD解像度でも撮影できる。スローモーションにできる録画時間はHDサイズでは約0.2秒で、再生時に約6秒引き延ばされる。フルHDサイズでは録画も再生も半分の時間になる。画角はHD撮影時にはやや狭く(望遠側に)なるが、フルHD撮影の場合、通常撮影と同程度になる。
5.8インチディスプレイ
 5.8インチディスプレイを採用し、4K HDRで描画できる。4K HDRで撮影・表示できる唯一のスマートフォンになる。4K HDRではないコンテンツについても、4Kへアップスケーリングする機能に加え、通常の映像をHDR化アップコンバート機能も搭載する。
 ディスプレイの解像度は3840×2160ピクセルで、アスペクト比は16:9となる。Xperia XZ2 Premiumでは動画視聴を重視し、あえてコンテンツの少ない18:9比率ではなく、4Kの標準解像度でコンテンツも多い3840×2160の16:9ディスプレイを採用している。
 ディスプレイが高密度化する一方、液晶のRGBピクセルに加え、白を表現するピクセルが追加され、「Xperia XZ Premium」と比べて、輝度が約30%増している。
そのほかの仕様
 チップセットはSnapdragon 845。メモリは6GB、ストレージは64GB。通信速度は最大958Mbpsに対応する。指紋認証対応で、防水(IPX5/8)性能もサポート。Xperiaシリーズとしては初めてワイヤレス充電(Qi準拠)も利用できる。おサイフケータイやワンセグ・フルセグにも対応するが、ワンセグ・フルセグの視聴には、同梱されるアンテナ機能付きのUSB Type-C-3.5mmオーディオジャック変換ケーブルが必要となる。
 ステレオスピーカーは「Xperia XZ Premium」と比べて30%、ボリュームをアップさせた。一方で3.5mmイヤホンジャックは搭載されないため、ヘッドセットを使うには、同梱の変換ケーブルを使うか、USB Type-C接続のイヤホンやBluetoothヘッドセットを利用する必要がある。同梱の変換アダプターでもハイレゾ品質のヘッドホンを使えば、ハイレゾ出力が可能。Bluetoothの高音質化規格であるLDACやaptX HDにも対応している。
 映像コンテンツなどを振動とともに楽しめる機能「ダイナミックバイブレーションシステム」を採用。リアルタイムでコンテンツの音を解析して振動パターンを生成し、新開発の振動デバイスが震える。一低遅延処理用のAPIを用いている一部のアプリでは、音の分析処理ができないためバイブレーションが動作しないこともある。また、Android 8.0から採用されたバイブレーションAPIを使ったゲームなどは、音と無関係に高性能な振動を起こすことができる。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「みんゴル」などが振動API対応ゲームとして案内されている。
 ボディには側面にアルミフレームを用い、背面はミラー加工を施した3Dガラスを採用した。Xperiaシリーズは従来、直線的な背面パネルを採用していたが、今回のモデルでは握ったときの手への馴染みやすさを重視し、背面パネル全体が曲面となっている。この背面パネルはゴリラガラスを変形させ、曲面へと加工したもの。フロントの上下を含め、塗装はガラスの内側に施されているので、ひっかき傷などでロゴや塗装が剥げることはない。デュアルカメラや指紋センサーなどは背面の中央に並べられ、シンメトリーなデザインに仕上げられている。ボディカラーはクロムブラックとクロムシルバー。いずれのカラーもディスプレイ上下にも背面と同じカラーが施されている。
 大きさは約80×158×11.9mm(暫定値)、重さは約234g(暫定値)。

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http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2018/05/14/3114.html

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投稿者 Genmaiblog

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